

キャリアステップ
Furuta
アビリオ債権回収株式会社
2013年入社

現在の仕事内容
入社10年目に子会社のアビリオ債権回収株式会社へ副部長として出向。これまでの企業法務に加え、リスク管理、コンプライアンスという3つの領域を扱いながら、組織のマネジメントを行っています。そのなかでも特に力を入れているのは、人とのコミュニケーション。定期的に部下との面談を行うことで信頼関係がより強くなり、組織のカラーも変わってきた手応えがあります。一人ひとり面談するので時間はかかりますが、私にとっては非常に意味のある時間。以前より対話を大切にするようになり、自分の成長も実感しているところです。



キャリアステップ
法律の専門的な知見を活かして
初めての講師役にチャレンジ
前職でも企業法務の仕事をしており、そのキャリアを活かしたいと入社しました。面接の際、面接官だった当時の部長から伺った業務内容が興味深く、「新たな領域にチャレンジすることができそう」とワクワクしたのを覚えています。
実際、他部署からの法律相談の対応など、前職の経験を活かして活躍することができました。また、入社したその年に「貸金業務取扱主任者試験対策」の社内勉強会の講師を任されました。法学部卒であったことや前職経験で培った知見を十分持ち合わせていたからこそのアサインですが、1年目からこんな責任ある業務に挑戦させてもらえるんだ!と驚きましたね。試験後、その年の合格率が前年より高かったと聞いた時には、ホッとしたと同時に自分の専門的な知識を活かせて良かったと思いました。

台湾の会社を買収するという
重要なプロジェクトチームに参加
2年目以降は、キャリア採用で私が求められた“企業法務”の専門知識を発揮する機会が増えていきました。その一つが、台湾のサービサー(債権回収会社)を買収するというプロジェクトで法務を担当したこと。当社はSMBCグループの一員なので、銀行法の業務範囲規制の対象となります。しかし台湾のレギュレーション(法的な規則やルール)は日本と異なるため、どうやってすり合わせていくか。外部弁護士と密に連携を取りながら、一つひとつの情報をタイムリーに要約し、当社に当てはめた場合にどうなるかを整理していきました。その際、心がけたのは専門用語を右から左へ流すのではなく、誰にとってもわかりやすいようにかみ砕いて説明すること。情報量が複雑かつ膨大だったため大変でしたが、それも含めて非常に楽しくやりがいのある仕事でした。


個人のナレッジを組織のナレッジへ
キャリア採用ならではの貢献
3年目には主幹(管理職)へ昇進。入社当時から自分の付加価値を高めるために行っていた法改正情報の収集方法が、役に立つ出来事がありました。当時、重要な法改正があり適正な対応に向けて課題を抱えていた当社は、これを機に組織的に法改正対応を行おうと体制の整備を進めていたところでした。とはいえ、法改正情報をどう集めたらいいのか、どう分析したらいいのか、専門的な知見がまだあまりない状況。そこで私が我流で編み出していた法改正の情報収集方法をベースにすることで、法改正対応の整備をぐっと推し進めることができたのです。
今でこそ当社は法改正の検討段階からパブリックコメントを出す立場になっていますが、それもこの時の難所を経験したからこそ。私にとっては個人のナレッジを会社のナレッジに昇華できた瞬間でした。


上司から厚い信頼と評価を得て
極秘案件にもアサインされるように
プロジェクトの中には限られたメンバーにしか公開されない秘匿性の高いものもあり、4~5年目にはこうした案件に関わる機会が多くなりました。どんな内容かは社内でも口外禁止。そのため苦労して業務に取り組んだとしても、自分の活躍を人に知ってもらえないこともあるというジレンマはありました。しかし、キャリア採用として入社しており、当社での勤続年数がそれほど長いわけでもない中で任されたのは、上司から信頼と評価をいただけている証だと嬉しい気持ちも大きかったです。
また同時期に、中小企業診断士の資格を取得。それまでは企業法務の立場から正論をズバッと言うタイプでしたが、多角的な視点が身についたことで相手の立場も大切にするようになりました。会社からは資格合格の際に奨励金が支給され、改めて社員の成長をバックアップしてくれる環境が充実していると感じましたね。


人をマネジメントする難しさに直面
うまくいかない挫折を味わう
7年目にはグループ長に抜擢され、マネジメント業務に大きく軸足を移すタイミングになりました。それまでもプレイングマネージャーとして管理業務を行っていましたが、グループ長になった時は「人のマネジメントってこんなに難しいのか」と痛感。自分では高い理想と使命感を抱いてメンバーに向き合っていたつもりですが、その熱意が空回りになったり、なかなか想いが伝わらずに反発を招いたりと、社会人になって一番の挫折を味わいました。
そこで心がけるようになったのは、一人ひとりと対話を積み重ねること。それぞれ考え方も価値観も世代も違うため、自分の意見を押しつけるのではなく、相手の想いを引き出せるような対話に気をつけるように。当時の部下はどう思っているかわかりませんが(笑)、この挫折体験が私を人間的にも成長させてくれていると感じています。
このように、キャリア採用として入社しましたが、責任のある仕事を担い、キャリアアップも経験しながら、現在の仕事へと繋がっています。

